海未「……ふむ」ペラッ
ことり「うーみーちゃーん♪」ギュ-
海未「……読書の邪魔です」ペラッ
ことり「ちゅーしちゃうよ?」
海未「…………」ペラッ
ことり「よ、よーし、ホントにしちゃうもんね!…………んー」チュ-
海未「……」サッ
ことり「んみゅ!?」ベチッ
海未「……そんな事しなくても聞こえていますよ」
ことり「い、いたいよぉ……ファーストキスだったのにぃ……」グスッ
海未「ファーストキスの相手が本だなんて、とても貴重な体験ではないですか」クスッ
ことり「海未ちゃんのために取っておいたファーストキスがぁ……」グスグス
海未「そんなに泣くほどでもないでしょう」
ことり「デートして……」
海未「はい?」
ことり「デートしてくれないと、ことり泣き止まない……」グスッ
海未「そうですか。では、勝手に泣き続けてくださ――」
海未「……いえ、わかりました。デートしましょう」
ことり「……ふぇ?」
海未「何を驚いてるのです、ことりが言い出したことですよ」
ことり「だ、だって……海未ちゃん最近いっつも冷たいから」
海未「一体、私を何だと思っているんですか?」
ことり「う~ん…………氷の女王様?」
海未「」ピキッ
海未「さっきのは取り消します、デートは無しです」スタスタ
ことり「嘘だよぉ!ごめんなさぁ~い!」ガシッ
――――――
ことり「ホントにごめんね?」
海未「もう気にしていませんよ」
海未「ほら、そんな事よりも……デートするんじゃなかったんですか?」
ことり「はっ!そうでした!」
ことり「でも……もう一回聞くけどホントにデート、してくれるの?」
海未「はぁ……何度も言わせないでください」
海未「ことり、デートをしましょう」
ことり「!」パアァ
ことり「……うんっ!」ニコッ
海未「で、何処に行きたいのですか」
ことり「デートっぽいところ♪」
海未「……デートっぽい所とは?」
ことり「……どこだろうね?」テヘッ
海未「せいっ」ズビシッ
ことり「あうぅっ」
海未「考えなしに言うものではありません」
ことり「はぁ~い……」ブ-ブ-
海未「さあ、真面目に考えてください」
ことり「……」ウ-ン
ことり「……そう言われると、直ぐには思い浮かばないかも」
海未「今からだと、あまり遠くには行けませんからね」
ことり「うん、お休みの日だったら行きたいところいっぱいあるのになぁ……」
海未「まあ、歩きながら考えればいいじゃないですか」
ことり「そうだね……」ウ-ン
テクテク……テクテク……
ことり「……どこかないかなぁ」キョロキョロ
海未「……」
ことり「うぅ~ん……」キョロキョロ
海未「ことり」
ことり「どうしたの、海未ちゃん?」
海未「思い浮かばないのなら、そんなに無理してデートしなくてもよいのでは?」
ことり「む、無理なんか!」
海未「しているでしょう。現にこうして、デートする場所を探しているではないですか」
ことり「そ、それはそうだけど……」
海未「別に今日でなくとも、明日でも――」
ことり「やだやだぁ……今日がいいもん……」ウルッ
海未「またワガママを言う……余りワガママが過ぎるようですと置いていきますよ」
ことり「やだ……」
海未「なら今日は帰りましょう」
ことり「それもやだ……」
海未「はぁ……では、私はこれで」スタスタ
スソギュ……
ことり「おいてかないでぇ……」グスッ
海未「全く……泣くぐらいなら最初から意地を張らないでください」
――――――
ことり「デート……」シュン
海未「いい加減立ち直ってください、また明日してあげますから」
ことり「うん……」シュン
海未「後ですね、さっきからずっと思っていたのですが……」
ことり「?」
海未「今こうして、二人きりで下校しているのはデートとは言わないのですか?」
ことり「……」
ことり「!」ピクッ
ことり「そうだっ!これ下校デートだよぉ!」パアァ
海未「ふぅ……やっと立ち直りましたか」
ことり「ふふっ、やったやったぁ!」ピョンピョン
海未「ことり、はしゃぎ過ぎです」
ことり「だってだって、デートだよ?」
ことり「海未ちゃんは何も思わないの?」
海未「何も……と言われましても、私にとってはいつもと同じですから」
ことり「むぅ……」
海未「ただ――」
ことり「ただ?」キョトン
海未「ことりが喜んでいるなら私はそれで十分です」ニコッ
ことり「……ぅ」
ことり「///////」カアアァ
海未「顔が赤いようですが?」フフッ
ことり「ばか……」
海未「誰が馬鹿ですか」
ことり「うみちゃんのばかばかぁ……///」ポカポカ
海未「はいはい……」クスッ
ことり「すき……」ギュッ
海未「私もまあまあ好きですよ」
ことり「……」ギューッ!!
海未「ことり、痛いです」
ことり「ふんっ……」プイッ
海未「まあまあ好きだと言ったじゃないですか」
ことり「じゃあどんなところが好きか言っ――」
海未「可愛いところです」キッパリ
ことり「……」
海未「ことり?」
ことり「もういいよ//////」カアァ
――――――
海未「さて、今日はどうでしたか?」
ことり「正真正銘デートだった!」
海未「なら、よかったです」
ことり「今度はもっと恋人っぽいデートしようね!」エヘヘ
海未「まあ、暇があれば付き合ってあげますよ」
ことり「……」ジ-
海未「冗談ですよ、照れ隠しです」
ことり「そ、そっか……照れてくれてるんだ……」
海未「はいそうです、照れてるんです」
ことり「海未ちゃん……」ウズウズ
ことり「うぅ……もう我慢出来ないよぉ!」
ことり「う~みちゃん♪大好――」ガバッ
海未「……」サッ
ことり「んみゅ!?」ベシッ
ネタが無くなったので、このことうみはこれでおわり
また思いつけば、ことうみ書きます